ジャックスの案内は、冒頭のあいさつに続けてこう書いています。
このたび、昨今の金融情勢の変化や物価上昇等に伴い、サービスの品質を維持するため、ジャックスカードの年会費を改定させていただくこととなりましたので、ご案内いたします。
年会費そのものの値上げです。告知は2026年7月1日付、発信は株式会社ジャックス。改定時期の項は一行だけで、「2026年10月1日以降 ご請求分より」と書かれています。
何が変わるか
告知の表は「改定後」として、カードごとの増額幅を示しています(原文表記のまま)。
| 対象カード名称 | 本人会員 | 家族会員 |
|---|---|---|
| ジャックスカード ※「2. ジャックスカードの名称について」もあわせてご参照ください |
現在の年会費+275円(うち消費税25円) | 現在の年会費+110円(うち消費税10円) |
| R-styleカード | 現在の年会費+275円(うち消費税25円) | 現在の年会費+110円(うち消費税10円) |
| ジャックスカードアクルクス | 現在の年会費+275円(うち消費税25円) | 現在の年会費+110円(うち消費税10円) |
| Reader’s Card | 現在の年会費+275円(うち消費税25円) | 現在の年会費+110円(うち消費税10円) |
| Road Arriveカード | 現在の年会費+275円(うち消費税25円) | 現在の年会費+110円(うち消費税10円) ※一部+275円(うち消費税25円)の場合がございます |
| JACCS CARD(旧アルペングループカード) | 現在の年会費+550円(うち消費税50円) | 現在の年会費+220円(うち消費税20円) |
一律の値上げではありません。上の4カード(ジャックスカード・R-styleカード・ジャックスカードアクルクス・Reader’s Card)は結合セルでまとめて+275円/+110円、Road Arriveカードは同じ幅ですが家族会員に例外の注記があり、JACCS CARD(旧アルペングループカード)だけが本人+550円・家族+220円と、他の2倍の幅です。当編集部は告知ページの生HTMLでセル結合(rowspan)の範囲を1行ずつ確認しています(確認日2026-09-16)。
「結局いくらになるか」は、この告知だけでは分かりません
ここがこの改定のいちばん不親切な点です。告知の表には改定前の金額を示す列そのものが存在しません。書かれているのは「現在の年会費+○円」という増額幅だけです。
実額での改定前→改定後が示されているのは、「改定後年会費具体例」として挙げられた1ケースだけです。
| 改定前 | 改定後 | |
|---|---|---|
| 本人会員 | 1,375円(うち消費税125円) | 1,650円(うち消費税150円) |
| 家族会員 | 440円(うち消費税40円) | 550円(うち消費税50円) |
これは+275円/+110円のケースの例示であって、対象カードすべての金額ではありません。年会費1,375円のカードを持っていない人には、そのまま当てはまりません。自分のカードがいくらになるかは、現在の年会費に、上の表の増額幅を足す必要があります。
その「現在の年会費」の調べ方として、告知は自社のよくあるご質問(n00245)にリンクしています。ただしそのFAQに金額表はありません。「年会費の有無や金額は、カードの種類によって異なります」として、公式サイトの「カードをつくる」を見るか、掲載されていないカードはオペレーターチャットまたはメールで問い合わせるよう案内する内容です(オペレーターチャットの受付は9:30〜17:30、年末年始を除く。確認日2026-09-16)。チャットは、チャットボットの回答後にアンケートで「回答になっていない」を選ぶなど6段階の手順を踏んでオペレーターにつなぐ、と書かれています。
つまり、値上げ額は分かっても改定後の自分の年会費にたどり着くまでに一手間かかる構造です。
施行日の基準は「ご請求分」です
原文は一行、「2026年10月1日以降 ご請求分より」です。
ご利用日基準でも、支払期日基準でもありません。「10月1日以降に使った分が対象」でも「10月の支払分から」でもなく、公式の言葉は「ご請求分」です。ここは言い換えずに読んでください。
そのうえで、告知には注記があります。
※年会費のご請求月に変更はございません。
年会費が請求される月そのものは動きません。年会費の請求月は会員ごとに違いますから、この2つを合わせると、いつから効くかは人によって違うということになります。自分の年会費の請求月が2026年10月以降に来る人は次回の請求から新しい金額、9月までに来る人は2026年分は従来どおりで翌年の請求から新しい金額、という読み取りになります。告知自体がここまで書き下しているわけではありません。ただし「ご請求分」がどの明細をもって線引きされるか(請求書の作成時点か、引き落とし月か)までは告知に定義がありません。境目にあたる人は、ジャックスに確認するのが確かです。
なお、すでに請求済み・支払済みの年会費に遡って差額を追加請求するかどうかは、告知に書かれていません。線引きとして示されているのは「2026年10月1日以降 ご請求分より」の一文だけで、それ以前のご請求分の扱いには触れられていません。遡及がある・ないのどちらとも、この告知からは読み取れません。
自分のカードが対象かどうかの見分け方
対象として名前が挙がっているのは上の6件ですが、告知は「2.「ジャックスカード」の名称について」という項を別に立てて、こう書いています。
一部ジャックスカードの名称について、ご利用代金明細書等の表示が「ジャックスカード」ではない場合がございます。以下のカード券面をお持ちの会員様は原則、改定の対象となります。(Visa、Mastercard、JCBすべて対象となります)
ブランド違いを理由にした対象外は、告知に書かれていません。「Visa、Mastercard、JCBすべて対象となります」は、この「原則、改定の対象となります」という文に付いた括弧書きです。後述の「※一部対象外の場合がございます」という留保は、そのままかかります。
一方で、対象カードの判別は券面画像に依存しています。告知に掲載されている画像を実際に確認したところ、載っているのは5枚のカードデザインで、券面にカード名称が印字されているのは青のJCB券面(「JACCS CARD」)の1枚だけでした。残る4枚(濃緑のVisa、シルバーのVisa、白グレーのMastercard、青ストライプのMastercard)には名称の印字がなく、シルバーのVisaにいたっては、この画像で見るかぎり表面にJACCSのロゴも見当たりません。多くの人は名前ではなく見た目で自分のカードを照合させられる作りです。しかも画像の下には、
※一部対象外の場合がございます。
という留保が付いています。券面が一致すれば対象、とは断定できません。本文も「原則、改定の対象となります」という書き方で、断定ではなく原則として示されています。
さらにややこしいのが、券面デザイン自体が動いている点です。ジャックスは別の告知(2026年2月20日掲載・2026年8月7日更新)で、ジャックスカード アクルクスを2026年2月27日発行分より、JACCS CARD(旧アルペングループカード)を2026年9月1日発行分より、それぞれデザイン変更したと案内しています(前者は再発行・2026年4月更新カードを含む、後者は再発行・2026年10月更新カードを含む)。年会費改定の告知に載っている券面画像と、手元のカードの見た目が違う人が出てきます。これは年会費改定とは別件の告知です。券面の見た目が告知の画像と違うことが対象・対象外を意味するとは、どちらの告知にも書かれていません。画像と違うからといって対象外と判断せず、ジャックスに確認してください。
ジャックスが発行するカードでも、この告知が対象として挙げているのは上の6件です。たとえばPonta Premium Plusのような他のジャックス発行カードについては、この告知では触れられていません。触れられていないことと対象外であることは別なので、気になる場合はジャックスへの確認が要ります。
値上げがかからない条件
告知に明記されている例外は次のとおりです(確認日2026-09-16)。
- 年会費無料のカードは改定対象外です。もともと年会費がかからないカードは、この改定の対象になりません。
- 年会費無料条件に変更はございません。無料になる条件のほうは厳しくなっていません。告知が「例)」として挙げているのは「前年度のカードショッピングご利用回数が1回以上の場合、本人・家族会員ともに次年度無料」です。これは一例で、すべての対象カードの無料条件がこれだとは書かれていません。
- 年会費のご請求月に変更はございません。請求月が10月にそろうわけではありません。
実用的にいちばん効くのは2つめです。条件つき無料のカードなら、その条件を満たしているかぎり値上げの影響を受けません。年1回でも使えば翌年度無料になるタイプなら、年会費の請求月が来る前に1回使っておく、という対応で足ります。ただし自分のカードの無料条件が何かは、カードごとに確認が必要です。
いま何をするか
1. 明細書の表示名と券面で、対象かどうかを当たる。ご利用代金明細書の表示が「ジャックスカード」ではないケースがあると告知自身が書いています。名前だけで判断せず、告知ページの券面画像と見比べてください。それでも「※一部対象外の場合がございます」の留保が残るので、最終確認はジャックスへ。
2. 現在の年会費を確認して、増額幅を足す。+275円/+110円か、+550円/+220円か(Road Arriveカードの家族会員は+275円になる場合がある)。現在の年会費が分からなければ、公式サイトの「カードをつくる」かオペレーターチャット・メールでの確認になります。
3. 無料条件があるなら、前年度の利用実績を確認する。条件を満たせば年会費そのものが発生しません。無料条件は変更されていないと明記されています。
4. 自分の年会費請求月を確認する。請求月は変わらないので、いつから新しい金額になるかは人によって違います。持ち続けるか見直すかを決めるなら、その請求月が来る前が判断のタイミングです。
ジャックスは手数料側でも値上げしています
ジャックスは2026年に手数料側でも動いています。カードショッピングのリボルビング払いの手数料率は実質年率16.80%→18.00%(ジャックスカード・ジャックスカードゴールド会員規約の場合。ジャックスプラチナカードは11.70%→12.90%)、回数指定分割払い(支払回数3回以上)は12.25〜15.00%→14.75〜18.00%に引き上げ済みで、こちらはすでに請求に反映されています(詳しく)。分割・リボを使っている人は、年会費の値上げ幅だけで損得を判断しないほうが実態に合います。
年会費や手数料の値上げは2026年に各社で相次いでいます。全体像は2026年のクレジットカード改悪・変更まとめに、件数の内訳は【独自集計】2026年のクレジットカード改悪を数えて分かったことに、施行日順の一覧はカード改悪・変更ウォッチにまとめています。
出典と確認日
- ジャックス公式「ジャックスカード 年会費改定のご案内」(2026年7月1日付・株式会社ジャックス)
- ジャックス公式「インフォメーション(お知らせ一覧)」
- ジャックス よくあるご質問「ジャックスカードの年会費はいくらですか。」(n00245)
- ジャックス公式「一部カードにおけるデザイン変更のご案内」(2026年2月20日掲載・2026年8月7日更新)
いずれも2026年9月16日に確認しました。告知ページは公式の生HTMLを取得して表のセル結合を直接読み、時間をおいて2回取得して本文が一致することも確かめています。2026年9月16日時点で、この改定の撤回・延期・条件変更を知らせる告知は出ていません(お知らせ一覧に2026年7月1日付のまま掲載継続)。今後の変更の有無までは分かりませんので、実行前に公式で最新をご確認ください。
※金額・条件・時期の正確な内容は変更される場合があります。最新は必ずジャックス公式のお知らせでご確認ください。