料率は変わりません。変わるのは計算のしかたです。ただし公式が出している計算例を見ると、支払う額は同じ買い物でも変わります。しかも増える人と減る人が出ます。
何が変わるか
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 楽天カードのショッピングリボ払い |
| 改定前 | 楽天カード所定のリボ手数料率により月割りで計算 |
| 改定後 | 楽天カード所定のリボ手数料率により年365日(うるう年は年366日)の日割りで計算 |
| 適用時期 | 2026年11月ご請求分から |
| 会員規約の改定 | 2026年11月11日(水) |
手数料率(実質年率)そのものは変わりません。2026年に三菱UFJニコスやau PAYカードなどが発表した「料率の引き上げ」とは別の種類の改定です。楽天カードはこの改定について「本改定により、ご利用日や締切日に応じたより精緻な手数料計算となります」と説明しています(確認日2026-09-05)。
公式の計算例:増える場合と、減る場合
楽天カードは2つの計算例を公表しています。どちらも1月に9,000円の買い物をリボで支払う、実質年率17.64%、締切日は末日、支払日は翌月27日という同じ条件です。違うのは買った日だけです。
例1:1月1日に購入(利用情報の到着は1月2日)| 請求月 | 改定前(月割り) | 改定後(日割り) |
|---|---|---|
| 2月 | 132円 | 243円(56日) |
| 3月 | 88円 | 81円(28日) |
| 4月 | 44円 | 44円(31日) |
| 合計 | 264円 | 368円 |
| 請求月 | 改定前(月割り) | 改定後(日割り) |
|---|---|---|
| 2月 | 132円 | 113円(26日) |
| 3月 | 88円 | 81円(28日) |
| 4月 | 44円 | 44円(31日) |
| 合計 | 264円 | 238円 |
同じ9,000円の買い物、同じ料率、同じ返済ペースなのに、この2例では月初に買うと合計104円増え、月末に買うと26円減ります。初回だけで見ると132円→243円、つまり約1.8倍です。いずれも公式が置いた条件下の数字で、実際の金額は残高・料率・締切日との関係で変わります。
増減を分けているのは「初回までの日数」です
表を見ると、差が出ているのは初回(2月請求分)だけで、3月・4月はほぼ同じです。理由は日数にあります。
月割りは、期間の長さに関係なく1か月ぶん(年率÷12)を課します。日割りは実際の日数÷365です。年率÷12は日数に直すと365÷12=約30.4日にあたります。つまり同じ残高・同じ料率で比べたとき、対象期間が約30.4日より長ければ増え、短ければ減る——これが分岐点です(当編集部による計算。うるう年は366÷12=約30.5日)。
公式の例では、初回までの日数がこうなっています。
- 例1(1月1日購入):利用情報到着日の翌日1月3日から初回支払日2月27日まで56日 → 30.4日より長いので増える
- 例2(1月31日購入):2月2日から2月27日まで26日 → 30.4日より短いので減る
2回目以降は「支払日の翌日から次の支払日まで」なので28〜31日に収まり、30.4日前後に近づきます。だから差が小さくなります。
実務的にはこう言えます:締切日から遠い時期(月の前半)にリボで買うほど初回手数料は増え、締切日の直前(月末)ほど減ります。公式の例は56日と26日で、その中間をとるとおよそ41日。30.4日より長いので、月をならして見れば増える方向に働く可能性が高いと考えられます。ただしこれは公式の見解ではなく、公式の2例をもとに購入日が月内で均等にばらつくと仮定した当編集部の推計です。実際の増減は残高の推移や締切日との関係によって変わります。
なお例に出てくる実質年率17.64%は、楽天カードのリボ手数料率の上限です。公式のリボ払いシミュレーターには「リボ払いには包括信用購入あっせんの手数料(実質年率15.00%〜17.64%)がかかります」「券種ごとに実質年率が異なります」と記載されています(確認日2026-09-05)。つまり公式の計算例は、この範囲でいちばん高い料率を使ったケースです。
料率が15.00%の券種なら、上の例の金額はそのぶん小さくなります。ただし増えるか減るかの向き(初回までの日数で決まる)は料率によらず同じです。公式は券種と料率の対応表を公開していないため、自分の料率は会員サイトの楽天e-NAVIで確認してください。
11月10日までの早期返済は、旧計算が適用されます
公式に例外の記載があります。
11月のご請求分を2026年11月10日(火)までに早期返済された場合は、改定前の手数料計算方法が適用されます。
11月請求分に限った経過措置です。11月10日までに繰上返済すれば、その回は従来の月割り計算になります。リボ残高がまとまってある人は、切り替わりのタイミングで一度精算しておく選択肢があります。
ただしこれは11月請求分だけの話で、12月以降は日割りに一本化されます。根本的な対策は残高を減らすことです。リボ払いの仕組みと繰上返済の考え方はリボ払いとは何かにまとめています。
「料率据え置き」でも負担は動きます
2026年はリボまわりの改定の告知が続いていますが、種類が違います。
- 料率そのものの引き上げ:三菱UFJニコス・au PAYカードがリボ18.00%→19.80%、小田急OPクレジットが15.00%→19.80%など(いずれも適用は2026年11月以降)。改定前に使った既存のリボ残高にも新料率を適用する会社があります(各社比較)
- 計算方法の変更:今回の楽天カード。料率は据え置きだが、日数の数え方が変わる
「料率は変わりません」という告知でも、実際に払う額は変わりえます。リボを使っている場合は、告知の見出しだけで判断せず、計算方法の項目まで読む必要があります。
楽天カードは2026年に、あとから分割の手数料(詳細)など支払い方法まわりの改定を複数出しています。カードそのものの評価は楽天カードのレビューに、2026年の改定全体はカード改悪・変更ウォッチにまとめています。
※内容は変更される場合があります。最新は必ず楽天カード公式のお知らせでご確認ください。