2026年は、クレジットカードのリボ払い・分割払いの手数料率が各社で一斉に引き上げられる年になりました。三菱UFJニコス、au PAYカード、JCB、エムアイカード(三越伊勢丹)が相次いで改定を発表し、リボ払いの実質年率は18.00%→19.80%(JCBは18.00%へ)に。各社そろって「昨今の経済環境の変化や物価上昇等を勘案」と説明しており、金利上昇局面での横並びの動きです。
リボや分割を使っている人にとっては、そのまま支払う手数料が増えます。そして最大の分かれ目は「今抱えているリボ残高にも新しい料率がかかるか(遡及するか)」です。ここは会社によって扱いが正反対なので、自分のカードがどちらかを必ず確認してください。この記事では、各社の料率・開始時期・遡及の有無を一覧で比較し、今できる対策まで整理します。
一覧比較:リボ・分割手数料の値上げ(2026年)
| 発行会社 | リボ払い(実質年率) | 分割払い | 既存リボ残高への遡及 | 新料率の開始 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJニコス(MUFG/DC/NICOS) | 18.00%→19.80% | 全回数で引き上げ | あり(遡及) | NICOS=2026年12月請求分〜、MDCマーク=リボ2027年2月・分割2027年1月請求分〜 |
| au PAYカード/ゴールド | 18.00%→19.80% | 3〜36回で引き上げ | あり(遡及) | 実質2026年11月利用分〜(請求は2027年1月〜、管理番号で差) |
| JCB | 8.04〜15.00%→18.00% | 7.92〜15.00%→18.00% | なし(利用日基準) | 2026年10月1日ご利用分〜(目途・カードにより順次) |
| エムアイカード(三越伊勢丹) | 15.00%→18.00% | 3〜36回とも18.00% | なし(利用日基準) | 2026年12月6日ご利用分〜 |
※各社の正確な料率・対象・日付は、必ず公式でご確認ください(三菱UFJニコス/au PAYカード/JCB、確認日2026-08-05)。
いちばん重要な分かれ目:「既存残高への遡及」があるか
同じ「リボ値上げ」でも、今抱えているリボ残高の扱いが会社で逆になります。ここが家計への影響を大きく左右します。
- 遡及する(三菱UFJニコス・au PAYカード):改定前に利用したリボ残高にも、切り替え後は新料率19.80%が適用されます。三菱UFJニコスは公式に「改定前に利用されたリボルビング払いご利用残高に対しても、改定後の手数料率(19.80%)が適用されます」と明記。今リボ残高がある人ほど影響が大きく、早めの繰上返済・一括返済の効果が出ます。
- 遡及しない(JCB・エムアイカード):JCBはご利用日が基準で、2026年9月30日までに利用した分は改定前の料率のまま。10月1日以降の新規利用分から18.00%です。エムアイカードも同じく利用日基準で、2026年12月5日までの利用分は15.00%のまま、12月6日以降の利用分から18.00%になります。どちらも既存の残高に後から新料率がかかることはありません(ただし分割・リボの手数料負担自体が軽いわけではありません)。
つまり、三菱UFJニコス・au PAYでリボ残高がある人は「新料率が始まる前に減らす」ことに意味があり、JCB・エムアイカードは「これから新しくリボ・分割を組むかどうか」で考える——対応の力点が変わります。
各社の詳しい内容
三菱UFJニコス(MUFG/DC/NICOSカード)
リボ払いが18.00%→19.80%、分割払いも全回数で引き上げ。既存のリボ残高にも新料率が適用されます。開始はカードのロゴで異なり、NICOSカードは2026年12月請求分(2026年11月6日利用分)から、MDCマーク(旧MUFG/旧DC)は分割が2027年1月・リボが2027年2月請求分から。会員規約の効力発生日は2026年10月30日です。詳細は三菱UFJニコスのリボ・分割値上げにまとめました。
au PAYカード/au PAYゴールドカード
リボ払いが18.00%→19.80%、分割払いは3〜36回の全回数で引き上げ。あわせて外貨ショッピングの事務処理手数料も税込3.85%→4.50%(2026年11月20日以降の売上処理分)に上がります。リボは既存残高にも遡及(分割は確定済み契約は旧料率)。開始はカード裏面の管理番号で分かれますが、実質は2026年11月の利用分から効き始めます。詳細はau PAYカードのリボ・外貨値上げにまとめました。
JCB
リボ払い・分割払い・スキップ払いが、改定後は実質年率18.00%に。ご利用日が基準で、2026年9月30日までの利用分は改定前の料率が続きます(既存残高への遡及なし)。改定日は「2026年10月1日を目途」で、カードにより適用日が順次異なる点に注意。すでに18.00%だったカードは実質据え置きです。詳細はJCBのリボ・分割手数料引き上げにまとめました。
エムアイカード(三越伊勢丹)
分割払い(3〜36回)・リボルビング払いが、実質年率15.00%→18.00%に。対象はエムアイカード発行のすべてのカード(VIOROカードを除く)です。適用は2026年12月6日ご利用分からで、基準は「ご利用日」。12月5日までの利用分は現行の15.00%のままです。「あとから分割・リボ」も支払い方法を変更した日ではなくカードの利用日が基準になります。詳細はエムアイカードのリボ・分割値上げにまとめました。
なぜ横並びで上がるのか
各社の説明は「経済環境の変化・継続的な物価上昇等を勘案」で共通しています。金利が上がる局面では、カード会社が立て替えている資金の調達コストも上がるため、手数料率の引き上げが相次ぎやすくなります。2026年はリボ実質年率が19.80%前後に収れんする流れで、これは今後ほかの発行会社にも広がる可能性があります。手数料改定を含む2026年の変更全体は【独自集計】2026年のクレジットカード改悪を数えて分かったことでも整理しています。
いま、できる対策
- 自分のカードが「遡及する側」か確認する。三菱UFJニコス・au PAYでリボ残高がある人は、新料率が始まる前に繰上返済・一括返済をすると、その分の手数料増を避けられます。
- 翌月一括払いを基本にする。リボ・分割は手数料がかかる払い方です。手数料のかからない一括に寄せるのが、いちばん確実な負担軽減です。
- 「登録型リボ(自動リボ)」になっていないか確認する。知らないうちに全支払いがリボになっている設定は、この機会に見直しましょう。リボ払いの仕組みとリスクはリボ払いとはで解説しています。
まとめ
2026年のリボ・分割手数料の値上げは、三菱UFJニコス・au PAY・JCB・エムアイカードと続き、リボ実質年率は18.00〜19.80%へ。ポイントは「既存残高に遡及するか」で、三菱UFJニコスとau PAYは遡及、JCBとエムアイカードは利用日基準で遡及なしです。リボ残高がある人は遡及の有無を確認し、遡及する会社なら早めの返済を。いずれにせよ、この機会に「リボ・分割をやめて一括に戻す」のが、手数料の値上げをそもそも受けない一番の対策です。
この比較表のデータは、出典として本ページ(https://cardlens.jp/articles/ribo-bunkatsu-fee-up-2026/ )へのリンクを添えていただければ、記事・資料・SNSなどで自由にご利用いただけます。数値は変更され得るため、引用時は確認日もあわせて記載していただけると読者に親切です。
よくある質問
リボ払いの手数料は結局いくらに上がるの?
三菱UFJニコスとau PAYカードは実質年率18.00%→19.80%、JCBとエムアイカードは改定後18.00%です(改定前の料率は会社・カードにより幅があります)。実質年率19.80%は、リボ残高10万円あたり年およそ2万円ぶんの手数料がかかる水準で、負担は小さくありません。
今あるリボ残高にも新しい手数料がかかりますか?
会社によって異なります。三菱UFJニコスとau PAYカードは既存のリボ残高にも新料率(19.80%)が遡及して適用されます。JCBとエムアイカードは利用日が基準で、JCBは2026年9月30日まで、エムアイカードは2026年12月5日までの利用分が改定前の料率のままです。
手数料の値上げを避けるには?
いちばん確実なのは、リボ・分割をやめて翌月一括払いに戻すことです。リボ残高がある場合は、遡及する会社(三菱UFJニコス・au PAY)なら新料率が始まる前の繰上返済・一括返済が有効です。利用日基準の会社(JCB・エムアイカード)は、これから新しく組む分だけ気をつければ足ります。登録型リボ(自動リボ)の設定になっていないかも確認しましょう。
最新の各社の改定内容はカード改悪・変更ウォッチで、2026年の変更全体は2026年の改悪まとめで確認できます。