コストコグローバルカードは、コストコで1.5%、コストコ以外で1.0%(確認日2026-08-13)。年1回使えば年会費もかからないので、無料カードとしては十分な数字に見えます。
それでも先に結論を書きます。このカードをメイン1枚にすると、多くの人は損をします。コストコ以外は1.0%止まりで、貯まるリワードはコストコの店頭でしか使えず、1年で消えるからです。
だから判断軸は1つに絞れます。「コストコ専用の2枚目として、年にいくら上乗せが取れるか」。この記事はそこだけを計算します。
スペック
コストコグローバルカード
発行は株式会社オリエントコーポレーション、国際ブランドはMastercard。申込には日本で発行された有効なコストコメンバーシップが必要で、このカード単体ではコストコに入場できません。返済は毎月27日の口座自動振替(原則1日から末日までの利用分が翌月27日、27日が土日祝なら翌営業日)です。
リワードの仕組み。ここを外すと判断が全部ズレる
「リワード」はポイントではなく、年に1回まとめて渡されるキャッシュバックです。ここが他のカードと決定的に違います。
| 項目 | 内容(確認日2026-08-13) |
|---|---|
| 集計期間 | 1月1日から12月31日までの1年間の利用額 |
| 付与時期 | 翌年2月 |
| 有効期限 | 付与された年の12月31日まで(未使用分は消滅) |
| 還元率 | コストコ1.5% / コストコ以外1.0% |
| 付与の単位 | 公式の記載は「1年間のカードご利用額に応じて」。決済ごと・月ごとに何円単位で計算するかの記載はありません |
| 使える場所 | コストコ各倉庫店・ガスステーション(現金と同じように利用可) |
| 使えない場所 | コストコ内の調剤薬局、配送料、フードコート、コストコオンラインでの買い物など一部(公式表記) |
| 家族カード分 | 本会員と合算し、翌年2月に本会員のカードへ付与 |
対象外もはっきり書かれています。海外での利用はすべて1.0%で、海外のコストコ倉庫店も1.0%扱い。楽天Edy・nanacoへのチャージにはリワードが付きません。
見落としやすいのは2つ。フードコートとコストコオンラインが使い道から外れていること、そして家族会員のカードではリワードを使えないことです。貯める側は合算されますが、使う側は本会員のカードだけです。
「最大3.5%」の内訳を分解する
コストコまわりでよく見る「最大3.5%」は、カード1枚の還元率ではありません。公式の注記を分解するとこうなります。
| 内訳 | 還元率 | 付与先 | 条件 |
|---|---|---|---|
| コストコグローバルカード | 1.5% | グローバルカードのリワード | コストコでのカード利用分 |
| エグゼクティブメンバーシップ | 2.0% | エグゼクティブカード | エグゼクティブ会員であること。最高10万円分まで |
| 合計 | 3.5% | 2つに分かれて付与 | 一部例外あり |
公式の注記でも、2.0%分の付与先はエグゼクティブカード、1.5%分の付与先はコストコグローバルカードと明確に分けて書かれています。つまり2.0%分はカードの特典ではなく、エグゼクティブメンバーシップ側の特典で、カードが上乗せしているのは1.5%のほうだけ。ここを混ぜて「3.5%還元のカード」と読むと判断を誤ります。
コストコでいくら使うと、いくら上乗せになるか
1.5%をそのまま当てはめた具体例です。同じ買い物を汎用の1.0%カード、1.2%カードでした場合との差も並べます。
| コストコでの年間支出 | 本カード(1.5%) | 1.0%カード | 差 | 1.2%カード | 差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6万円(月5,000円) | 900 | 600 | +300 | 720 | +180 |
| 12万円(月1万円) | 1,800 | 1,200 | +600 | 1,440 | +360 |
| 24万円(月2万円) | 3,600 | 2,400 | +1,200 | 2,880 | +720 |
| 36万円(月3万円) | 5,400 | 3,600 | +1,800 | 4,320 | +1,080 |
| 60万円(月5万円) | 9,000 | 6,000 | +3,000 | 7,200 | +1,800 |
金額の桁を先に見てください。コストコで月2万円使っても、上乗せは年1,200円前後です。しかもその1,200円は、コストコの店頭でしか使えません。
メイン1枚にまとめると、どこから損に変わるか
コストコ以外が1.0%なので、1.2%の汎用カードをメインにしている人がこのカードに集約すると、コストコ以外の買い物で0.2%ずつ削られます。逆転する線は計算できます。
コストコでの年間支出をC、コストコ以外の年間カード利用をOとすると、本カードは「C×1.5% + O×1.0%」、1.2%カードは「(C+O)×1.2%」。本カードが勝つ条件はCがOの約0.67倍を超えることです。
| コストコ以外の年間カード利用 | メイン化が有利になるコストコ年間支出 |
|---|---|
| 60万円 | 約40万円超 |
| 100万円 | 約67万円超 |
| 150万円 | 100万円超 |
コストコ以外に年100万円使う人が、コストコで年67万円。現実的な家庭はそう多くないはずです。このカードは、コストコでの支払いに限定した2枚目として持つのが素直な形になります。組み方は2枚目の組み合わせも参考になります。
年会費2,375円は、どういうときに発生するか
年会費は初年度無料、2年目以降は本会員2,375円(税込)・家族会員550円(税込)。ただし年1回以上のショッピング利用があれば翌年も無料です(確認日2026-08-13)。
| 条件 | 本会員 | 家族会員 |
|---|---|---|
| 初年度 | 無料 | 無料 |
| 2年目以降・年1回以上のショッピング利用あり | 無料 | 無料 |
| 2年目以降・年1回も利用なし | 2,375円 | 550円 |
重要なのは、コストコメンバーシップフィーの支払いも「ショッピング利用」の対象だと公式に明記されている点です。メンバーシップ年会費をこのカードで自動引落しにしておけば年に一度は利用が立つので、年会費が発生する状況のほうが作りにくくなります。
2025年の年会費改定(引き上げ済み)
この2,375円は2025年に引き上げられた金額です。オリコは資源価格の高騰を理由に挙げています。
| 対象 | 改定前 | 改定後 | 適用時期 |
|---|---|---|---|
| 本会員 | 1,375円 | 2,375円 | 2025年4月ご請求分より |
| 家族会員 | 無料 | 550円 | 2025年12月ご請求分より |
対象は「2年目以降、年1回以上のショッピング利用がない会員」に限られます。使っている人の負担は変わっていません。ただし家族会員は無料から550円になったので、家族カードを作ったまま1年間まったく使っていないケースは一度確認しておく価値があります。
誤解されやすいところ
1. 旅行保険は自動付帯ではなく利用付帯いちばん訂正しておきたい点です。海外・国内とも利用付帯で、あらかじめ旅行代金(公共交通乗用具の乗車代金など)をこのカードで支払った旅行が対象になります。持っているだけでは効きません。
2. リワードは翌年2月まで手元に来ない今年使った分は翌年2月にまとめて付与されます。月々の明細で増減するポイントではないので、貯まっている実感は薄くなります。
3. コストコ内でも使えない場所がある調剤薬局、配送料、フードコート、コストコオンライン。公式の書き方は「など一部」なので、対象外はこれだけとも限りません。「コストコなら何にでも充当できる」わけではありません。
4. カード単体では入場できないコストコメンバーシップが別途必要で、メンバーシップが切れれば入場もできません。
付帯保険とその他の費用
海外旅行傷害保険(利用付帯)
| 補償の内容 | 保険金額 |
|---|---|
| 死亡・後遺障害 | 最高2,000万円 |
| 傷害治療費用 | 200万円限度 |
| 疾病治療費用 | 200万円限度 |
| 携行品損害 | 20万円限度(免責金額1事故3,000円) |
| 賠償責任 | 2,000万円限度 |
| 救援者費用等 | 200万円限度 |
責任期間は原則として1旅行につき最長90日。携行品損害は1個・1組または1対につき10万円、パスポートや乗車券等はそれぞれ5万円が支払い限度です。幹事引受保険会社は損害保険ジャパン株式会社。
実質的に年会費のかからないカードとして見ると、傷害・疾病治療費用が各200万円あるのは悪くありません。海外で本当に使う可能性が高いのは死亡保障ではなく治療費用のほうだからです。ただし利用付帯なので、旅行代金の決済をこのカードに寄せる手間が要ります。無料カードの旅行保険は年会費無料で海外旅行保険が付くカードで比較しています。
国内旅行傷害保険(利用付帯)
補償は死亡・後遺障害 最高1,000万円のみで、治療費用はありません。対象は、このカードで旅行代金を払ったうえで公共交通乗用具に搭乗している間、宿泊費を払った宿泊施設に滞在している間(火災または破裂・爆発による傷害に限る)、宿泊付きの募集型企画旅行に参加している間です。タクシー・ハイヤー・レンタカー・社用車は公共交通乗用具に含まれません。なお年会費(提携先会員費含む)有料のオリコカードを複数枚持っていても、国内旅行傷害保険で適用されるのは旅行代金を支払ったカード1枚分です(海外旅行傷害保険も同様にカード1枚分)。
家族カード・ETCカードの費用
| 項目 | 費用 | 条件 |
|---|---|---|
| 家族カード | 初年度無料/2年目以降550円(税込) | 年1回以上のショッピング利用で翌年も無料 |
| ETCカード | 年会費無料 | 追加カードとして発行 |
家族カードで押さえておくべきなのは費用ではなく、リワードの扱いです。本会員と家族会員の利用額は合算されてリワードの対象になり、翌年2月に本会員のカードへ付与されます。ただし家族会員のカードではリワードを使えません。貯める側は世帯でまとめられて、使う側は本会員だけ、という非対称があります。
発行できる家族カードの枚数や続柄の範囲、ETCカードの発行枚数と到着までの日数は、オリコ公式のETCカード・家族カードのページで申込前にご確認ください(本記事では未確認)。一般論は家族カードとはとETCカードの作り方にまとめています。
申込条件と受け取り
- 18歳以上で、本人に安定した収入がある方
- 日本語記載の会員規約が理解できる日本在住の方
- 日本で発行された有効なコストコメンバーシップをお持ちの方(申込時に会員番号11桁。頭の0は除く)
オンライン入会に対応していますが、公式サイトに発行日数や即日発行の記載は見当たりません(確認日2026-08-13)。カードの受け取りが本人限定受取郵便になる場合は顔写真付きの本人確認書類が必要で、申込時の住所と一致している必要があります。急いでいるなら、日数を公表しているカードのほうが読みやすいはずです。なおApple Payには対応しています。
◎ 良いところ
- コストコでの利用は1.5%、コストコ以外も1.0%でリワードが付く
- 年1回以上のショッピング利用で年会費は無料。コストコメンバーシップフィーの支払いも対象になる
- ETCカードは年会費無料。家族カードの利用分も合算してリワードが付く
- 海外旅行傷害保険の傷害・疾病治療費用が各200万円(利用付帯)
- Mastercardのタッチ決済とApple Payに対応している
△ 注意したいところ
- リワードは翌年2月に一括付与され、その年の12月31日で失効する
- リワードの使い道はコストコ倉庫店とガスステーションのみ。フードコート・コストコオンライン・調剤薬局・配送料では使えない
- コストコ以外は1.0%なので、1.2%の汎用カードをメインにしている人が集約すると不利になる
- 旅行傷害保険は海外・国内とも利用付帯。持っているだけでは適用されない
- 家族会員のカードではリワードを使えない(使えるのは本会員のカードのみ)
- 有効なコストコメンバーシップがないと申し込めず、カード単体では入場もできない
向く人、向かない人
向いています- コストコでの支出が年24万円(月2万円)以上の人。1.0%カードとの差が年1,200円以上になり、リワードも使い切りやすい水準です
- コストコの支払いをこの1枚に固定できる人。家族カード分も合算されるので、世帯でまとめると効きます
- すでにコストコ会員で、メンバーシップフィーの自動引落しを設定する人。年会費が発生する状況をほぼ作らずに済みます
- コストコでの支出が年12万円(月1万円)未満の人。1.0%カードとの差は年600円未満で、カードを1枚増やす手間に見合いにくい水準です
- メインカードを1枚にまとめたい人。コストコ以外は1.0%で、リクルートカードの1.2%には届きません
- ポイントを幅広く使いたい人。リワードの出口はコストコの倉庫店とガスステーションだけです
- 自動付帯の旅行保険が欲しい人。このカードは海外・国内とも利用付帯です
他のカードと並べてみる
数値はいずれも各社が公表している基本還元率です。
| カード | 基本還元率 | 年会費(税込) | ひとこと |
|---|---|---|---|
| コストコグローバルカード | 1.5%(コストコ)/1.0% | 初年度無料・年1回利用で無料(未利用時2,375円) | 出口がコストコ限定。2枚目向き |
| 楽天カード | 1.0% | 永年無料 | 使い道の広さでは上 |
| リクルートカード | 1.2% | 永年無料 | 一律の数字ではこちらが強い |
| Orico Card THE POINT | 1.0% | 永年無料 | 同じオリコ。オリコポイントは交換先が広い |
コストコで年に何十万円も使う前提がないなら、1.2%のカードを1枚持つほうが計算は合います。このカードの価値は還元率の高さではなく、コストコの会計に置いておく専用機という役割にあります。
まとめ
コストコグローバルカードは、コストコ1.5%・それ以外1.0%で、年1回使えば年会費もかからないカードです。
ただし貯まるのは翌年2月にまとめて付与され、その年の12月31日で消える、コストコ店頭専用のリワードです。この制約を踏まえると、メインカードとしては1.2%のカードに勝てず、コストコの支払い専用の2枚目という位置づけがいちばん素直です。
線を引くなら、コストコでの年間支出24万円(月2万円)。ここを超えるなら1.0%カードとの差が年1,200円以上になり、持つ意味が出てきます。届かないなら、無理に増やす必要はありません。
よくある質問
年会費はいくらですか?無料にする条件は?
初年度は無料、2年目以降は本会員2,375円(税込)・家族会員550円(税込)です。ただし年1回以上のショッピング利用があれば翌年も無料になります。コストコメンバーシップフィーの支払いもこの「ショッピング利用」の対象だと公式に明記されているため、メンバーシップ年会費をこのカードで自動引落しにしておけば、年会費が発生する状況はほぼ作らずに済みます(確認日2026-08-13)。
リワードはいつ付与されて、いつまで使えますか?
1月1日から12月31日までの1年間の利用額に応じて翌年2月に付与されます。有効期限は付与された年の12月31日までで、未使用分は消滅します。月々貯まっていくポイントではないので、付与の翌月から年末までの約11カ月で使い切る前提で考えてください。
リワードはどこで使えますか?
コストコ各倉庫店とコストコガスステーションで、現金と同じように使えます。一方でコストコ内の調剤薬局、配送料、フードコート、コストコオンラインでの買い物など一部では使えません(公式は「など一部」と書いているので、ここに挙げた4つがすべてとは限りません)。コストコ以外の店舗やネットショップでも使えないため、出口はかなり限定されます。また家族会員のカードではリワードを使えず、使えるのは本会員のカードだけです。
「最大3.5%還元」というのは本当ですか?
内訳を分けて理解する必要があります。3.5%はカード分の1.5%とエグゼクティブメンバーシップ分の2.0%(最高10万円分)の合算です。2.0%分はカードの特典ではなく会員種別の特典で、付与先もエグゼクティブカードになります。カードそのものが上乗せしているのは1.5%のほうです(一部例外あり)。
旅行保険は自動付帯ですか?
いいえ、海外・国内とも利用付帯です。あらかじめ旅行代金(公共交通乗用具の乗車代金など)をこのカードで支払った旅行が対象になります。海外は死亡・後遺障害 最高2,000万円、傷害・疾病治療費用が各200万円限度、責任期間は原則1旅行につき最長90日。国内は死亡・後遺障害 最高1,000万円のみで治療費用はありません。詳細はオリコ公式の付帯保険ページをご確認ください(確認日2026-08-13)。
家族カードやETCカードは作れますか?
どちらも作れます。家族カードは初年度無料・2年目以降も年1回以上のショッピング利用で無料(未利用時550円・税込)、ETCカードは年会費無料です。どちらも利用分は本会員のリワードに合算され、翌年2月に本会員のカードへ付与されます(家族会員のカードではリワードを使えません)。発行できる枚数や家族会員の続柄の範囲、ETCカードの到着日数は本記事では未確認のため、オリコ公式のETCカード・家族カードのページでご確認ください。
コストコ会員でなくても申し込めますか?
申し込めません。日本で発行された有効なコストコメンバーシップが必要で、申込時にコストコ会員番号(頭の0を除く11桁)を入力します。このカードのみではコストコに入場できない点も同じで、入場にはメンバーシップそのものが要ります。あわせて、18歳以上で本人に安定した収入があること、日本語記載の会員規約が理解できる日本在住の方であることも条件です。
最新の年会費や特典はコストコグローバルカードの詳細ページで、他のカードとの比較はカード一覧からご確認いただけます。カードの改悪・変更はカード改悪・変更ウォッチで追っています。