紙のご利用明細書を郵送で受け取っている人、とくに年齢で無料になっていた人に関わる変更です。会員向けの告知にはこう書かれています。
1946年10月1日以降にお生まれの方は、ご利用明細書発行を有料とし、1通あたり「発行手数料330円(税込)」をご負担いただきます。
三菱UFJニコス株式会社「はがき・封書によるご利用明細書発行手数料改定等に関するお知らせ」(2026年2月10日付)の注記です。これを受けて株式会社ジャルカードが2026年4月14日付で対象カードを名指しした告知を出しています。JALカード独自の改定ではなく、三菱UFJニコスおよび三菱UFJニコスフランチャイズが発行するクレジットカード全体の改定で、JALカードはその対象として案内している側です。
変わるのは2つ。片方はもう終わっている
JALカードの告知は、改定を2つに分けて書いています。
| 改定項目 | 改定前 | 改定後 | 適用時期 |
|---|---|---|---|
| ご利用明細書発行手数料 | 1通あたり220円(税込) | 1通あたり330円(税込) | 2026年6月10日請求分のご利用明細書より |
| 発行手数料が無料となる条件 | ご利用代金のお支払時に満75歳以上のお客さまは一律無償 | 生年月日が1946年10月1日以降のお客さまは、1通あたり330円(税込) | 2026年11月10日請求分のご利用明細書より |
2026年9月16日時点で、①の220円→330円はすでに施行済みです。三菱UFJニコスの常設ページ「ご利用明細書発行手数料について」(掲載内容は2026年6月現在)も、発行手数料を「一通あたりの発行手数料330円(税込)」と現在の金額として記載しています。
これから効くのは②の無料条件の変更だけです。すでに毎月330円を払っている人にとって金額は変わらず、これまで年齢で無料だった人の一部が新たに330円を負担する、という形になります。
改定の理由について、三菱UFJニコスの告知は「ご利用明細書発行にかかわる費用の増加に伴い」とだけ書いています(確認日2026-09-16)。
「満75歳以上は無料」がなくなるわけではありません
ここは取り違えやすいので分けて書きます。年齢による無料そのものが廃止されるのではなく、基準が「その時点の年齢」から「固定の生年月日」に置き換わります。
- 1946年9月30日以前にお生まれの方 … 2026年10月以降も発行手数料はかかりません(告知に明記)
- 1946年10月1日以降にお生まれの方 … 1通あたり330円(税込)の負担になります
つまり無料の対象が、これ以上増えない閉じた世代に固定される変更です。告知には、無料の対象年齢を毎年少しずつ引き上げるといった段階的なスケジュールの記載は一切ありません。線引きは1946年10月1日の一度きりです。
なお三菱UFJニコスの告知の見出しには「変更後(2026年10月より順次改定)」とありますが、この「順次」はカードブランドごとに適用日がずれることを指す書き方です。同じ改定でも、JALカードが属するMUFGカード(三菱UFJカード含む)側は2026年11月10日(火)ご請求分から、NICOSカードブランドは2026年10月27日(火)ご請求分からと日付が分かれています(すでに施行済みの手数料改定も、MUFGカード側が2026年6月10日ご請求分、NICOSカードブランドが2026年5月27日ご請求分と別でした)。無料枠を段階的に削っていくという意味ではありません。
新たに有料になるのはどの年齢層か(CardLensの計算)
公式が示した生年月日と適用日から計算します。1946年10月1日生まれの人は、2026年10月1日に80歳になります。一方、2026年11月10日の時点で満75歳以上にあたるのは1951年11月10日以前に生まれた人です。
このうち1946年9月30日以前に生まれた人は引き続き無料なので、これまでの「満75歳以上は無料」から外れて新たに330円(税込)を負担することになるのは、1946年10月1日〜1951年11月10日ごろに生まれた人、年齢でいえば同じ時点でおおむね75歳〜80歳の層ということになります。
これは公式が示した生年月日と適用日からCardLensが計算したもので、告知にこの年齢帯が明記されているわけではありません。自分が該当するかどうかは、年齢ではなく生年月日が1946年10月1日以降かどうかで判断してください。
基準は「ご請求分」です
行動を決めるうえでいちばん大事な点です。JALカードの告知の文言は次のとおりです。
2026年11月10日請求分のご利用明細書より
三菱UFJニコスの原本も「2026年11月10日(火)ご請求分より」で、いずれも「ご請求分」としか書いていません。「2026年11月10日以降に使った分から」という利用日基準ではありませんし、告知はこの日付が支払期日を指すとも明記していません。記事や口コミで利用日基準・支払期日基準と説明されていても、告知の文言は「ご請求分」であることを前提に判断してください。
すでに施行済みの①も同じく「2026年6月10日請求分のご利用明細書より」という書き方です。
なお、すでに発行済み・請求済みの明細書に遡って手数料がかかるのかどうかについては、JALカード・三菱UFJニコスのどちらの告知にも記載がありません。両方とも「◯年◯月◯日請求分のご利用明細書より」という、将来の請求分を起点とする書き方に終始しています。
対象カードは4種。JALカードならどれでも、ではありません
JALカードの告知が「対象カード」欄に挙げているのは次の4つだけです。
- JAL・Mastercard
- JAL・Visaカード
- JALカード TOKYU POINT ClubQ
- JAL アメリカン・エキスプレス®・カード
JALカードSuica(ビューカード発行)、JAL・JCBカード、JAL・ダイナースクラブカードなど、他社が発行するJAL提携カードについて、この告知は触れていません。発行会社が違えば明細書の手数料も別の体系なので、「JALカードが値上げ」と一括りに考えず、自分の券面のブランドと発行会社を先に確認してください。
三菱UFJニコスの告知には、上の2項目のほかに「ご利用明細書発行手数料が有料となるカードの対象拡大について」という3つ目の項目もあります。ただしJALカードの告知にこの項目はなく、三菱UFJニコスが公開している対象拡大のカード一覧にもJALカードの記載はありません(確認日2026-09-16)。
一方で、すでに有料のカードを並べた一覧(2026年2月10日現在)にはJALカードおよびJAL アメリカン・エキスプレス®・カードが記載されています。JALカードは以前から明細書発行が有料の対象で、今回変わるのは金額と無料条件だ、という位置づけです。
手数料がかからないケース
三菱UFJニコスが変更後の無料条件として挙げているのは次のとおりです(確認日2026-09-16)。
- ご利用明細書にキャッシングサービスまたはカードローンによるご利用代金が含まれる場合
- 1946年9月30日以前にお生まれの方
- クレジットカードご入会後6ヵ月間のご請求の場合
- その他、カード発行会社がご利用明細書の郵送を必要と判断する場合
JALカード側の告知も、キャッシングサービス・カードローンなど法令上明細書の発行が義務付けられている金融商品の利用分が含まれる場合は発行手数料がかからないと注記しています。
生年月日による無料については、常設ページが「お客さまによる特段のお手続きはございません」と明記しています。1946年9月30日以前に生まれた人が手続きを迫られる案内はありません。
WEB明細に切り替える場合、締め切りは毎月18日
郵送そのものを止めれば発行手数料はかかりません。三菱UFJニコスが案内しているのは「WEB明細サービス」(MUFGカードでは「WEB明細チェック」)への切り替えで、登録は会員専用WEBサービス「My Digital Connect」から行います。未登録ならまずMy Digital ConnectのID登録が必要です。
締め切りは月単位です。常設ページの記載はこうなっています。
毎月18日までに「WEB明細チェック」へご登録いただきますと、翌月10日(金融機関休業日の場合は翌営業日)お支払分以降のご利用明細書の郵送が停止され、発行手数料はかかりません
この記載から逆算すると、2026年11月10日のぶんに間に合わせるには2026年10月18日までの登録という計算になります。ただし、この注意事項の文言は「翌月10日お支払分以降」で、改定告知の「ご請求分」とは言い回しが違います。両者が同じ月を指すと公式が明記しているわけではないので、ぎりぎりを狙わず1か月前倒し(2026年9月18日まで)で登録を済ませておくほうが安全です。18日を過ぎると翌月分には間に合いません。切り替えを決めた月からすぐ効くわけではない、という点に注意してください。
なお三菱UFJニコスの告知には、NICOSカードブランドの会員で2013年12月2日以前にWEB明細サービスへ切り替えた人は、再度の登録が必要になる場合があるという注記もあります(NICOSブランド向けの注記です)。
切り替えても止まらない人、そもそも登録できない人
「WEB明細にすれば済む」で終わらせられないケースが公式に明記されています。
その1:支払口座を登録していない人。常設ページにはこうあります。
お支払口座のご登録がお済みでない方で、ご利用代金のお支払いを払込取扱票等により行われている場合は、ご利用明細書を郵送させていただきますので、発行手数料が有料となります
この場合は口座の登録が先で、WEB明細の登録だけでは郵送を止められないと読めます。
その2:家族会員。常設ページのFAQに「家族会員さまにつきましては、ご登録いただけません」と明記されており、家族会員はWEB明細チェックに登録できません(本人会員の明細に家族分も表示されるという説明です)。家族カードを持っている人が自分で切り替える、という手は取れません。
今できること
- 自分の生年月日を確認する。1946年10月1日以降に生まれた人が、2026年11月10日請求分から1通330円(税込)の対象です。1946年9月30日以前なら引き続き無料です。
- 券面のブランドと発行会社を確認する。対象は上の4種です。JALカードSuica、JAL・JCB、JAL・ダイナースについて、この告知は触れていません。
- 紙の明細が本当に必要かを見直す。毎月1通発行されるとすると、330円×12か月で年3,960円という計算になります。使い方を変えなくても積み上がる固定費です。
- 切り替えるなら遅くとも2026年10月18日まで、余裕を見るなら2026年9月18日までに登録を終える。先に支払口座の登録が済んでいるかも確認してください。家族会員は登録できません。
- カード会社を名乗る連絡は、リンクを踏まずに自分で確認する。手数料改定の時期は、その文面をまねたSMS・メールも出回ります。届いたメッセージ内のリンクからではなく、カード裏面の電話番号や公式サイトを自分でたどって同じお知らせがあるかを確かめてください。オリコの事例では、本物と偽物の見分け方そのものが問題になりました(詳細)。
年会費やポイント還元など、明細書以外の条件については今回の告知では触れられていません。変わらないと確認できたわけではないので、別途の告知に注意してください。
JALカードでは別の改定も進んでいます
JAL アメリカン・エキスプレス・カードでは、海外取引事務処理手数料が2.00%→3.43%(税込)に引き上げられます(2027年1月ご請求分から)。詳細はJAL アメックス、海外取引事務処理手数料を2.00%→3.43%ににまとめています。ETCカードの新規発行・再発行手数料も1,100円→1,650円(税込)に上がり、これまで無料だったCLUB-Aゴールド・JAL AMEXのETC新規発行も有料になります(2026年10月16日発行分から。こちらはまだ施行前です)(詳細)。カードそのものの評価はJALカード 普通カードのレビューで整理しています。
紙の明細の有料化は各社に広がっています
同じ三菱UFJニコスのシステムで、小田急OPクレジット(Visa/Mastercard)も1通140円(税込)→330円(税込)に改定されます(2026年11月10日請求分から)。締め切りが毎月18日である点、支払口座が未設定だとWEB明細に登録しても郵送が続く点まで同じ構造です(詳細)。ローソンPontaプラスは2026年11月10日支払い分から220円→330円(詳細)、オリコは2026年10月以降の発行分から220円→385円(詳細)です。
施行日順の一覧はカード改悪・変更ウォッチに、2026年の改定全体の傾向は【独自集計】2026年のクレジットカード改悪を数えて分かったことにまとめています。
※本記事は2026年9月16日に公式ページの内容を確認して作成しています。手数料・条件の正確な内容は変更される場合があります。最新は必ずJALカード公式のお知らせおよび三菱UFJニコス公式「ご利用明細書発行手数料について」でご確認ください。